人相術辞典         【み】

『人相術辞典  天童観相塾より』            【み】

 

〔身肥肉重〕         (みこえにくおもき)。      『身肥え肉重きは、 陰相を得たるものにして反りて栄華あり』    「女の肥え肥りて身重きヨチヨチと歩く姿、 そのものを陰相と名づく、 中年以后或は後家になりてより却りて栄華ありとなり」  

〔耳〕           (みみ)。     「耳は天の五星に仮託しては金星であり木星でもある。 これは普通には左右にふり分けていふのであるが、 その左右おのおの太白星(たいはくせい)であり歳星(さいせい)である特徴をもつものと見てよい。  マタ耳は腎臓の竅(きょう)でもある、 五官(ごかん・眉眼鼻耳口)の内で二つあるのは眉と耳だが、 左右に遠く隔たり離れて独座し乍(なが)ら対称、 それぞれ各別な機能に働ける耳ばかり、 五臓の内でも完全に左右対称があるのは腎ばかり、 斯(か)くて耳の左右大小は腎と互ひに照応関聯(関連)があります。   コレは知識の庫であり殖産の元でもある、 福徳分の本体でもあり、 財運の蔵でもある、 耳形よろしくその気色の可なるものでなくば、 一生の長きに亘りての富は到底確保し難き結果を見るであらう、  耳の実実(みみ)なる所以でもあります」  

〔耳有豪毛〕             (みみにごうもうある)。     『耳に豪毛あるは、 定めてこれ長生の客』   「耳豪のこと也」    「眉豪は耳豪に如かず耳豪は項絛に如かず」 耳に中から硬い長い毛が出ているのは、 決まって長生きする人だ。  

〔耳白過面〕               (みみのしろきことめんにすぐる)。    『耳の白きこと面に過ぐるは、 朝野に聞名あり』   「耳の色が清白にして面色より清き也、 白はキヨキ意を含む、 面との比較の問題也」  耳が白く冴えているのは、 天下に名が聞える相。  朝野は朝廷の人と野人。  その道で名が知れる、 出世するという意味。   『耳の白きこと面に過ぐるは、 善士の封(ほう)あり』   「耳の白きこと面色に過ぎたるものは、 善士としての封爵(ほうしゃく)があらう、  善士とは唐時代僧階の第一級のもの」 封爵は領土を与え爵位を授けること。