神異賦257兇なること十悪に帰する相と死すること九州に在る相の話し

『兇なること十悪に帰するは、皆な眼赤く睛の黄なるに因る』 眼が赤くて睛が黄色い人は、極悪人である。 此処で言う眼が赤いとは、上下の瞼や、白眼や睛の回りに赤味が指していたり、眼全体が赤くて腫れた様な人の事を言います 其の上に睛が黄色いのです。 普通、睛は茶色ですが此の人は茶目の所が汚く、汚れた様に黄色いのです 此の眼が赤くてその上、睛が黄色い人は極悪人だと言うておるのです。 兇悪の最たるものは結局十悪と言われます 

『死すること九州に在るは、蓋し謂ふに齦ただれ唇披けばなり』 歯茎がタダレて、唇が巻き上がっている人は、野垂れ死にの相である。 口が開いて、唇も巻き上がり気味で、タダレた歯茎が見えている人です 此の人は、その日暮らしで、野垂れ死にすると言うておるのです。 歯露にして唇の俽るは、須らく野死を防ぐべし』 と似た様なものです 此の人は、顔が腫れた様に浮腫んでいたり、気が濁っていたり、眼が濁っていたり、全体の相も口と歯茎の相に似合った相をしています。