神異賦296耳の白きこと面に過ぐる相と顴聳え印の平なる相のこと

『耳の白きこと面に過ぐるは、善士の封あり』 耳が顔より明るく冴えている僧は、最高の僧です。 耳の色が白く冴えて輝いていることを言っております 前に、耳の白きこと面に過ぐるは、朝野に聞名ありと出て来ましたが、何れにしても有名になる相です。 善士ゼンシとは、普通には善人と言う意味ですが、此処では最高の僧侶と言うております 封は封ぜられる事 

『顴聳え印の平なるは、天師の爵あり』 顴骨が聳えて印堂が平満な僧は、最高位に登る。 顴骨ケンコツがもっこりと高くて、印堂が広くてスッキリと綺麗な僧侶のことです 聳えるとは、立派であるの意。 平は平満の平で偏り・障りが無いことです 天師は、僧界の最高位だ 此の相のお坊さんは、僧侶としては最高の地位に登る人だと言うておるのです。 当然、顴骨の聳える立派な相の人は、『呼べば聚まり喝すれば散ずるは、只だ双顴の並び起りて峰巒たるに因る』の如きですから其れだけ威力が有るのです 顴骨が有るのか無いのか分からん程度では、こうは行きませんよ。 故に、顴骨高く印堂が広くてスッキリしとる等の良い相の人は、僧侶でなくとも相当の地位に立つ人です 因みに、印堂太だ窄き相は、結婚遅く晩年になって児を授かる人です