『忠考五常相論』
忠考五常相論チュウコウゴジョウノソウヲロンズル (水野南北先生)
〇眉高く目より長く豊かにして等しく潤い有る者必ず仁有る也
〇眼大ならず長く豊かにして正しく清くして自ら神有る者必ず義有る
〇鼻豊かにして肉有り正直にして準圓なる者は必ず禮有り
〇耳小ならず薄ならず正しく豊かにして清く上へ引き上がる如くは智有り
〇口正しく締まり能く歯等く而長く舌豊なる者必ず信有る
礼儀の相有るを以て是を忠心の相とす 又禮信之相有るを以て是れを考心の相とす
〇眉 眼 耳 口 鼻(五官) 相応に全き者は相応の五常有り
〇眉 眼 耳 鼻 何れとも正しかざる者は必ず忠孝五常無し是を不實の相と云う
(面宜しく見ゆるとも必ず戦心の如し)
普段の鑑定で南北相法は必ずやるものですからしっかり覚えないといけません
先づ、パッと観た時に陰相か陽相かを判断するわけですがその時の見方は相全体の釣り合いが取れているかどうかが
ひとつの注目点です 躰の割に手や足が大き過ぎるとか小さ過ぎるとか、躰が歪んでいる、左右がずれている、五官が正しかざる者
などは陰相(発達しない相)であります 心が相(形を作る)を形作るのだから、狭量・器が小さい・忠孝五常無しの不實の相では
発達しないのは当然のことであります 人相術は表面の形だけ観てどうと言うことではありません 相は心が先に有るのですから
其の相を作っている心を観なければいけません 眼の奥をジーッと観れば其の心もち・どういう心の人か観えて来ます 眼相は心を現す
亦た、眼の動きや躰の動き・挙動を観れば其の心の動きが観えて来る こういう心の動きを観れば百発百中であると言うておられます
『看相ハ意識ノ起変ヲヨク観スル時ハ万ニ一失無し』ということだ 故に自分も是をやる。