神異賦151神光有り面に満つる相と鬼色有り形に見はる相

『神光有り面に満つるは、富貴にして心に稱う』 明るい神気が顔全体に現れている人は、富貴で何事も思いのままである。 神光というのは、神気(神も気も其の人全体の生命力)が明るく輝いているという意味ですね。 顔全体が明るく、非常に冴えた色の相の事です 顔全体が其の様に光輝く様な冴えた色をしていて、生き生きしている様子を言います 富貴とは、財も地位も有る事を言います。 心に稱うとは、思うように成り、満足するの意 順風満帆の運命です 此の人も偶然幸運でこうなったのでは無く、それだけの心を積んで来たからです 運命は心のままに成るのですから、相も運命も観たままという事ですね。  人は見たままの性分で有り、観たままの問題が有り、観たままの結末が有ります 故に、心に稱うの相と運命はそれだけの積み重ねの結果なのです

『鬼色有り形に見はるは、貧愁日に度る』 生気が無くて、幽霊の様な相の人は、不自由と愁いが続きます。 此処で言う鬼とは、赤鬼・青鬼等の事では無く、幽霊の事をいっています 鬼色キショクの色とは、顔色とか神気・雰囲気とか、相という意味を指します。 此の様な、鬼色(幽霊の様な相)が見現われている者は、貧乏で愁いが毎日のようにやって来ると言っておるのです 鬼色の相は、上記の神光有り面に満つるの相の真逆の相ですから、運命も真反対という事になります。 幽霊の様な相とは、艶の無い暗い顔色をしていて、陰気でゾッとする様な凄みも有ります 恨めしそうな相ですね 彼是7・8年前でしょうか、真冬で暗い中、新橋駅で朝の一番電車をホームで待っていた時の事です 階段の壁か何かに項垂れる様に寄りかかって立っている女性がいました 何気なく横を観た時、痩せた女性が髪が長く乱れた風で生気無く、凄み有る相でした。 此れが鬼色の相だなと思いましたね 何か、此の人に見られてはいけない気がして5メートル以上近ついてはいけない(視界に入ってはいけない)と感じさせる相でした