神異賦107形、猪相の如きと眼の虎睛に似る話

『形、猪相の如きは、死せば必ず屍を分かつ』 猪相の者は死に際が悪いのです。 猪相というのは、豚の様な相の事で、肥えて首が短く、眼は白黒がハッキリしていなく、ボンヤリしています 飲食や時間等に節制が有りません。 歩き方にしても、話し方にしろ、何にしてもだらしがないのです 此れといった信念も無く、本能のままに生きる者ですから、不倫なんかも平気です。 万事この調子ですから、罰があたるというのでしょうか、結局、死に際が良くないのです。 死せば屍を分かつとは、死に際が悪い事で、人の恨みを買って殺されたり、事故で死んだり、死んだ後でも悪口を言われるという意味ですね。 とかく自分本位で、自分本位という事に気が付きません 其のことに少しでも気が付けば助かるかも知れませんが、まず、人の言う事は聞きませんからどうもなんないのです

『眼の虎睛に似たるは、性厳たり犯す莫れ』 虎睛の人は性分が烈しいですから関らんように。 虎睛は、虎に似た厳しい眼をいいます 眼が大きくて丸く、睛セイ(茶目の部位)が黄色で眼光厳しく人を射抜く眼です。 パッと一見しても怖いです 本気で恐ろしいです 此の虎睛の人は、見ての通り性格が激しいですから、こちらから何かやったり、仕掛けたり、逆らったりしてはならないと言っておるのです。 『性厳たり犯すなかれ』です 此の人物にはあまり関わるなという事ですね 上手くいってる内は良いのですが、ひとつ間違えば何をされるか分かりません