神異賦99狼行と虎吻、猴食と鼠餐の話し

『狼行と虎吻とは、機深くして心事明らめ難し』 狼行と虎吻とは、策略が多く、陰険で腹の内を見せません。 狼行は狼が歩く様子をいっています 其の歩き方は、相は痩せ気味で凄みが有り肩を怒らせて歩き、時々は後ろを振り向く歩き方だ 此の人は、悪賢くて何を考えてるのか図りしれません  虎吻は、下唇がボテッと厚くて締まりが無く、捲れて飛び出している事をいいます。 狼行も虎吻も共に、自分勝手で策略に長けています 歩相の素直でない者は、破敗の相の内で心根も悪く発達しません 

『猴食と鼠餐とは鄙吝にして奸謀低に到らむ』 猴食と鼠餐とは、卑しくて自分勝手で、根っからの悪である。 猴食とは、猿の様に少々腐りかけている物でも、落ちている物でも、人の物でも食べ、落ち着きなく食べながらキョロキョロする様子と食べ方です。 鼠餐は、鼠の様に、口を細かく動かして少しずつ食べ、食べながらキョロキョロし、零したり、食べ散らかしたり、食べ残したりします 口が卑しくてしょっちゅう食べているのです。 此の猴食と鼠餐の相の者は、ケチで卑しくて、ずる賢く、どうしようもない悪であるというておるのです